送信したメールが戻ってきたり、相手に届かなかったり。こういう時に頼りになるのが、返ってきたエラーメッセージです。怖い見た目をしているけど、実は「どこが悪いか」のヒントがちゃんと書かれています。
大事なのは、なんとなく雰囲気で対処しないことです。返送メールには、宛先の問題なのか、ドメイン(DNS)なのか、容量や添付サイズなのか、あるいは内容が拒否されたのか、といった方向性が必ず出ます。そこを読み取って順番に潰すだけで、復旧スピードが変わります。
この記事でわかること
エラーメールを放置すると何が困るのか、代表的なエラーメッセージが何を意味するのか、そして「次に何をすればいいか」を、順番つきで整理します。
「とりあえず再送」を繰り返すと、相手側の迷惑メール判定が強くなったり、送信元の評価が落ちたりして、余計に届きにくくなることがあります。だからこそ、まずはエラーの種類を見極めて、最短の打ち手を選ぶのが安全です。
返ってきたメールのどこを見る?
差出人が「MAILER-DAEMON」や「Mail Delivery Subsystem」になっている返送メールは、送信が失敗したことを教えてくれる通知です。本文の中に、失敗理由(エラー文言)と、どの宛先が対象かが書かれています。まずはそこだけ切り出してメモしておくと、話が早くなります。
この時点で「いつ・誰に・どんな文言で戻ったか」が残っていないと、同じ現象でも原因が違うのに同じ対処をしてしまいがちです。返送メールの一部をコピペして残すだけで、切り分けの精度が上がります。
代表的なエラーメッセージと、原因のあたり
ここからは、よく出る文言を例に「意味→よくある原因→現実的な対処」を並べます。完全一致しなくても、近い言葉が入っていれば同じ系統だと思ってOKです。
User unknown(宛先が存在しない)
意味はシンプルで、宛先アドレスがサーバに存在しない、ということです。入力ミスや、退職などでアカウントが消えているケースが多いです。対処は、まず宛先の綴りを確認し、連絡手段があるなら正しいアドレスを確認してから再送します。メーリングリストで頻発しているなら、無効アドレスを整理しておくと到達率が落ちにくくなります。
「昨日までは届いていたのに今日から急に出る」場合は、相手側のアカウント削除や受信基盤の変更が起きていることもあります。宛先の入力ミスだけに決めつけず、相手に確認できるなら最短で確認するのが確実です。
HOST unknown / domain not found(ドメインが解決できない)
「@以降」が間違っている、または相手側のDNSやサーバが一時的に不調、という時に出ます。まずはドメインの綴りを確認。正しいのに起きる場合は、相手側の障害の可能性もあるので、少し時間をおいて再送するのが安全です。
ポイントは「たまたま一時的な不調」か「継続する設定/契約の問題」かを見極めることです。時間をおいても同じエラーが続くなら、相手側の管理者に状況を伝えてもらう方が早いことが多いです。
Mailbox full / Storage quota exceeded(相手の容量がいっぱい)
これは送信側でできることが少ないタイプです。相手の受信箱がいっぱいで、新しいメールを受け取れない状態。急ぎなら、別手段で「容量いっぱいで戻ってきた」と伝えるのが現実的です。時間をおいて再送するのも手です。
添付ファイルがあると、容量不足が顕在化しやすいです。重要な用件なら「まず本文だけ先に送る」「添付は別の共有リンクにする」など、相手が受け取りやすい形に変えるのも有効です。
Message size exceeds limit(サイズ上限)
添付ファイルが大きすぎて弾かれたパターン。対処は、添付を軽くする(圧縮・分割)、クラウド共有に切り替える、のどれかです。受信側にも上限があるので、送信側で通っても相手側で戻ることがあります。
「何MBまでOKか」は相手の環境(Microsoft 365、Google Workspace、独自サーバなど)で変わります。迷ったら、添付は最初から共有リンクにして、本文には要点と期限だけを書く、が一番トラブルが少ないです。
Message content rejected(内容が拒否された)
スパム判定などで受信側に拒否された可能性があります。リンクが多い、短時間に大量送信、文面が不自然、過去のやり取りがない送信元、などで厳しく見られることがあります。対処は、件名と本文を自然にし、必要なら送信間隔を空けること。セキュリティを無効にして「通す」はおすすめしません。
もし「特定の相手にだけ」「特定の文面の時だけ」起きるなら、本文中のURLや添付、特定の単語が引っかかっている可能性があります。まずは短い文面(リンクなし・添付なし)で送れるか試すと、原因がかなり絞れます。
「結局どこが悪い?」を早く切り分けるコツ
エラーは大きく、宛先の問題(存在しない/容量)、経路の問題(DNS/サーバ障害)、内容や評価の問題(スパム判定)、添付やサイズの問題に分かれます。返送メールの文言を見れば、だいたいどの箱かは分かります。
迷ったら「別の宛先に送ると成功するか」「別の回線/端末でも同じか」を一度だけ確認すると、原因の居場所がはっきりします。自分の環境だけで再現するなら端末/設定寄り、複数環境で再現するならサーバ/経路寄りです。
問い合わせするときに、これだけ伝えると話が早い
発生日時、宛先、返ってきたエラー文言(コピペ)、試したこと(再送/添付なしで送信など)。この4つが揃うと、対応する人が状況を再現しやすくなります。
送信側でできる「予防」
同じエラーが繰り返し出る場合は、宛先リストの整理(無効アドレスの除外)や、添付の運用ルール(クラウド共有への統一)を決めるだけでも、トラブルの回数が減ります。大量配信をする場合は、送信ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)なども到達率に関わりますが、設定は環境によって異なるので、断定で手順を書くより「やることとして認識しておく」くらいが安全です。
それでも直らないとき
返送メールの全文(個人情報は伏せてOK)を持って、メールサーバの管理者やプロバイダに相談するのが近道です。状況を言葉で説明するより、返送メールそのものが一番の証拠になります。
まとめ
メールのエラーは「怖い」より先に「読める情報」です。返送メールの文言を手がかりに、宛先・ドメイン・容量・サイズ・スパム判定のどれに近いかを見て、次の一手を選ぶのが一番早いです。